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元一音大字・富山市山田湯訪問記

写真撮影・平成17年6月
記事作成・平成17年8月
「一音地名」コレクションの協賛企画です。

「山田湯」…と言っても銭湯の名前ではありません。富山県富山市に実際にある大字名です。
場所はこのあたり
この地はつい最近までは「婦負郡山田村湯」という一音字名でした。
しかし、山田村は平成17年4月1日に富山市と合併しており、その際に旧村域内の字名にはすべて「山田」を冠することとなりました。
その結果、世にも希少な「湯」という一音大字は無くなってしまいましたが、まだ現地に行けば何か痕跡が残っているのではないか、と急遽思い立って実際に行ってみました。

(写真1)富山市山田湯の中心部

(写真1)山田湯の中心部。(撮影ポイント)山田川の両岸に連なる小さな集落ですが、旧山田村の中心地でもあります。写真中心に写っているのが山田総合行政センター(旧・山田村役場)。写真には写っていませんが、郵便局や図書館などもあります。
また、集落内には山田温泉もあります。小さな温泉ですが開湯千数百年と歴史は古く、「湯」という大字名の由来で間違いないでしょう。
小さな山里のためか大字名が分かる看板等がなかなか見つからず、集落内を2周してしまいましたが…

残っていた「湯」

(写真2)集落内を2周してようやく見つけた「湯」の看板達

(写真2)集落内を2周してようやく見つけた「湯」の看板達。
左の一枚看板は写真1の撮影ポイントのすぐ左手にあるのですが、木の陰となっており道からは若干見えにくかったです。未だに「湯」となっているどころか、「山田村」の字まで生き残っている貴重(?)な1枚。
右は総合行政センターの右隣の家の角にあった電柱。(撮影ポイント)こちらも「湯」のままでした。
集落内は同じ方向でしか周回していなかったり、通っていないところがあったりでまだ見落としがあるかもしませんが、いずれにしても今回見つけた2枚の看板がいずれも「湯」のままだったのがちょっと嬉しかったです。
できれば今後もこのままにしておいて欲しいものですが、難しいかなぁ。

山田湯に実際にあった○○

ところで、集落内ではこんなものも見つけました。

(写真3)富山市山田湯に本当にあった「山田湯」

(写真3)富山市山田湯には本当に「山田湯」があるのです。(撮影ポイント)当日は工事中で、中には入れなさそうでしたが…
実はこの建物、越中山田温泉元湯 玄猿楼と言う旅館の一部のようです。日帰り客用の施設を改築している最中かな?看板は新しいものでは無さそうだったので、元湯の看板として長いこと使われているかもしれません。