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氷見市・十二町潟訪問記

写真撮影・平成19年5月、平成28年1月
記事作成・平成28年2月
「潟」コレクション「数字地形名」コレクションの協賛企画です。

「○○潟」という名前の湖は日本海側に偏在しており、その中でも北陸にかなり固まっています。地形的には砂州で海と区切られた潟湖(ラグーン)が多いですが、中にはけっこう内陸にあるものもちらほらと見られます。ただし、内陸にあるものについても、歴史を遡ると海の近くまで広がる大きな潟湖であった場合が多いようです。
氷見市の十二町潟はやや山寄りの田園地帯のまん中にあり(航空写真)、長さ1kmほど・幅が最長で80mほどの川と見間違えそうな細長い湖ですが、この地もかつては海まで広がる「布勢水海」と言う大きな湖だったそうです。(参考

県道から十二町潟へ

(写真1)富山県道78号線沿いにある十二町潟水郷公園の標識

(写真1)富山県道78号線沿いにある十二町潟水郷公園の標識。(撮影ポイント)
国道160号線から別れて富山県道78号線を西南西方向に進んでいくと、道沿いにこう言う標識が出ています。(ちなみに写真は東側を向いて撮影してます)

(写真2)十二町潟水郷公園の入口

(写真2)十二町潟水郷公園の入口。(撮影ポイントは写真1と同じ)
写真1を写したところで右手(南南東方向)を向くとこのようになっています。十二町潟は公園の向こう。

(写真3)十二町潟水郷公園の駐車場付近。

(写真3)十二町潟水郷公園の駐車場付近。(撮影ポイント)
公園は何か賞をもらっているようです。写真は撮っていませんが、駐車場の周りには植物園などが整備されています。
そして、写真右側奥に十二町潟がちら見えしているのですが、この写真では川にしか見えないかも…。

(写真4・上)「朝日山鳥獣保護区」の看板 (写真4・下)「朝日山鳥獣保護区」の看板(拡大)

(写真4)「朝日山鳥獣保護区」の看板。(撮影ポイント)
駐車場の近くにこのような看板がありました。これを見ると万尾川という川と並行して十二町潟があることが分かります。そして、十二町潟周辺の町名は十二町。「じゅうに・まち」や「じゅうに・ちょう」ではなく、「じゅうにちょう」で一体の地名です(かつては十二町村だった)。「町」は長さの単位でもあり、面積の単位でもあります。十二町潟の長さは十二町に近そうなのでこれが由来かな…とも思ったのですが、かつての十二町潟はもっと大きかったはずなので、おそらくは面積が由来なのでは無いでしょうか。

十二町潟

(写真5)十二町潟の西側を臨む

(写真5)十二町潟の西側を臨む。(撮影ポイント)
写真4の地図中に描かれていた橋の上に移動し、十二町潟の西側を写してみました。ご覧の通り、ヨシでいっぱい。この奥の方にオニバスの群生地があるらしいのですが…分からない。花の時期にでも来れば分かるのでしょうか?
そして、潟の一番西の端は見えないという。

(写真6)十二町潟のアド小屋

(写真6)十二町潟のアド小屋。(撮影ポイントは写真5と同じ)
写真5を写したあと、視線を右手に移すとこんなものが。潟の上に作られた小屋には「アド小屋」と書いてあり、小屋の前には網が仕掛けられています。能登で見られる「ボラ待ちやぐら」と同じような「網の付近に魚が来るのを小屋の中で待つ漁法」が行われていたようです。

(写真7)十二町潟の東側を臨む

(写真7)十二町潟の東側を臨む。(撮影ポイント)
こちらもヨシは生えてますが、西側よりは水面が見えてますね。ただ、Googleサテライトで十二町潟を見るとこのように橋の東側はかなり広い範囲が緑色になっており、年代や時期によって様子が変わっているようです。
ちなみに、写真左手に写っている水中に建っているものですが、実は噴水です。この写真を撮影した時にはたまたま水が止まってました。

(写真8)橋の南側

(写真8)橋の南側。(撮影ポイント)
橋の南側は堤防上に木道が整備されており、その向こうには万尾川が流れています。更にその向こうは公園の敷地の一部。
写真7でリンクしたGoogleサテライトを見てもらうと分かりますが、堤防上が木道として整備されているのは堤防の一部だけ。そして、端から端まで木道とほぼ同じ幅…と言うことは堤防は十二町潟と万尾川を区切るために人工的に作られたものなのでしょう。
ところで、橋そのものの写真がありませんが、これは別のページに取りまとめましたのでそちらをご覧下さい。

(写真9・上)「国指定天然記念物 十二町潟オニバス発生地」の説明板 (写真9・中)「国指定天然記念物 十二町潟オニバス発生地」の説明板・拡大その1 (写真9・下)「国指定天然記念物 十二町潟オニバス発生地」の説明板・拡大その2

(写真9)「国指定天然記念物 十二町潟オニバス発生地」の説明板。(撮影ポイント)
潟の南側にある園地にあった説明板です。潟の西側はオニバスが自生している…らしいのですが、端から見た限りではヨシしか見えなかったような…花の咲くような時期に来れば分かるのでしょうか。

以上が平成19年の訪問時の写真でしたが、いざまとめようとすると微妙な物足りなさが。ならば、と言うことで追加撮影に行ってきました。

十二町潟、再訪

(写真10)写真4の看板の周囲

(写真10)写真4の看板の周囲。(撮影ポイント)
2回目の訪問時は冬のまっただ中…のはずなのに暖冬のため雪のゆの字も無い状態でした。しかも現地到着が16時半頃なので薄暗くなり始めており、ちと写真の状態が良くないです。
さて、まずは写真4の看板の周囲。前回訪問時はどアップ写真しか撮影しておらず、場所があやふやでした。なので真っ先にこの看板の位置を再確認。後ろに連絡橋が見える位置でした。

(写真11・上)「十二町潟水郷公園」の案内図 (写真11・下)「十二町潟水郷公園」の案内図・拡大

(写真11)「十二町潟水郷公園」の案内図。(撮影ポイント)
潟の岸辺に案内図が設置されていました。カラーで見やすいかも。

(写真12)十二町潟の東側を臨む・その2

(写真12)十二町潟の東側を臨む・その2。(撮影ポイント)
写真7と同じような写真ですが、北岸の公園が入るように撮ってみました。奥行きもこの方がわかりやすい…のかな。

(写真13)十二町潟の東側を臨む・その3

(写真13)十二町潟の東側を臨む・その3。(撮影ポイント)
十二町潟の東の端をズームで撮ってみました。北岸は木道がかなり東の方まで整備されていることが分かります。そして、氷見の市街地が潟の比較的近くまで迫っています。

(写真14)十二町潟と万尾川を区切る堤防・東側

(写真14)十二町潟と万尾川を区切る堤防・東側。(撮影ポイント)
十二町潟南岸の木道から堤防の東側を撮影しました。写真を縮小したのでわかりにくいのですが、木道の幅とほぼ同じ幅で堤防が続いています。

(写真15)十二町潟と万尾川を区切る堤防・西側

(写真15)十二町潟と万尾川を区切る堤防・西側。(撮影ポイント)
こんどは堤防の西側。こちらの方が堤防が同じ幅で続いているのがわかりやすいかも。
ところで、こちら側のヨシ、かなり広がっているような気が…

(写真16)十二町潟の西側を臨む・その2

(写真16)十二町潟の西側を臨む・その2。(撮影ポイント)
写真5と比べるとやっぱりヨシが増えてる感じ。このままだとヨシの枯れ葉が溜まって潟が埋まってしまわないかと心配になってきますが…さて。

(写真17)十二町潟のアド小屋・その2

(写真17)十二町潟のアド小屋・その2。(撮影ポイントは写真16と同じ)
アド小屋の方を見たら、小屋の目前までヨシが迫ってました。これでは網を水面に下ろせないでは無いですか〜。
アド小屋の左手に石碑のようなものが5つ並んでいますが、これも噴水だそうです。この時期、この時間帯では水は出てないですね…

追記

と言うことで、春と冬に訪問した訳ですが、オニバスの様子も見てみたいので夏にも行かなければ行けませんね。それはまたそのうち…